認定NPOとは?
NPO法人の中でも特に公益性が高いNPOは、「認定NPO」となることができます。
認定NPOとして認められたNPO法人へ寄付をすると、個人なら所得税の確定申告時、法人なら法人税の確定申告時に寄付した金額の一部が控除されます。
このように寄付者へ税制上の優遇をすることにより、認定NPO法人への寄付をしやすくする環境が作られます。
個人が認定NPOへ寄付するメリット
所得税の控除
寄付をした年度の確定申告をする際に、原則として寄付金額から2,000円を引いた額が所得金額から控除されます。
相続した財産を寄付する場合
相続を受けた人が認定NPOへ寄付をする場合も優遇を受けれます。
寄付者の都道府県民税・市区町村民税の控除
条例で認められていれば可能です。東京都の場合は
法人が認定NPOへ寄付するメリット
法人税への損金算入
株式会社などの営利法人でも、CSR(企業の社会的責任)の一環としてNPOへの寄付などをする会社もあります。
法人が認定NPOへ寄付した場合、計算式に基づき経費(損金)算入が認められます。
安心できる寄付先として
また、認定を受けているNPOであれば、他のNPOと比較してある程度安心して寄付をすることができるでしょう。
NPO法人自身へのメリット
上記のように、寄付する人たちへの税制上の優遇を認めることにより、寄付を集めやすくすることができます。
また、「みなし寄付金制度」が適用され、当事務所へご相談いただければ、認定NPOの申請はもちろん、その後の認定NPOであることを活かしての寄付金集め、認定後の寄付者の皆様への優遇制度のご案内などもお手伝いさせていただきます。
認定NPOになる方法
これまで認定NPOの審査は国の機関である国税庁が行ってきましたが、平成24年4月改正により、各都道府県が審査、申請先となりました。 また、これに伴いそれまでの厳しい審査も緩和され、多くの団体が認定を受けやすくなりました。
認定NPOの要件
パプリックサポートテスト要件
広く公共に支持されているかを次に示す3つの基準のうちいずれかをクリアしていることが必要です。
相対的基準
総収入金額の5分の一以上が寄付金であること
絶対値基準
3000円以上の寄付者が年間平均100人以上いる
条例個別指定基準
都道府県、市区町村の条例で個別に指定を受けた団体
認定の審査期間
申請後およそ六ヶ月間
その他にも多くの要件があります。
認定の有効期間
認定されても、有効期間は5年間なので、5年後には再度認定申請が必要です。
この時も認定NPOの要件をクリアしている必要があります。
せっかく苦労をして認定をされたのに、その後要件を満たさなくなると更新ができなかったり、取り消されたりするので注意が必要です。
仮認定制度について
認定NPOの中でもPST要件をクリアするのが最大の難所かと思われます。
そのため平成24年改正により、他の要件をクリアしていることを条件に、PST要件を緩和して仮認定をして上記のような認定NPOの優遇制度の適用を受けれる、仮認定制度が創設されました。
仮認定の期間は3年間で、その間にPST要件などをクリアできるようにしなくてはいけません。
当事務所でできる事
これから認定NPOになろうと考える団体は、活動も安定してきて他のNPOと差別化を図るために、またはさらなる活動資金を募るために認定NPOを考えられていると思います。
しかし、認定NPOになるためには、パブリックサポートテスト要件をクリアしているか、その計算の基礎となる会計帳簿がしっかりしていることが重要です。また、その他にも様々な要件があり、全てをクリアしなくてはいけません。
当事務所の代表はNPO法人での勤務経験があり、現在の都道府県庁と異なり、認定のハードルが高かった国税庁時代に認定NPO手続きに従事した事があります。
そのため、認定NPO申請手続きはもちろん、NPO法人の活動に内部スタッフとして従事した経験に基づき、認定NPOを活かしてその後の寄付を募るための広報などにもお力になれると思います。
認定NPO申請を検討されているお客様は是非、お気軽に当事務所までお問合せください。
執筆者
- 特定行政書士、張国際法務行政書士事務所代表
- 1979年(昭和54年)生、東京都渋谷区出身。10代後半は南米のアルゼンチンに単身在住。
帰国後は在住外国人を支援するNPO団体にて通訳・翻訳コーディネーター&スペイン語通訳として勤務。
ビザに限らず広く外国人に関わる相談をライフワークとしています。
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