入管に電話がつながらない場合

入国管理局は電話をしてもなかなか繋がらないことで有名です。

特に申請者の数が多い東京入国管理局や大阪入国管理局だと,何度かけてもずっと話し中になることもよくあります。

電話で聞きたい内容によっては電話をかける先を考える方がよいでしょう。

2019年10月より東京出入国在留管理局やインフォメーションセンターは0570から始まるナビダイヤルを導入し,これにより同番号への通話は携帯各社が用意する無料通話の対象とならない通話料がかかるようになったため,ご注意ください。

基本的な必要書類や簡単なことを教えてほしい

必要書類の確認方法

簡単な必要書類については入国管理局のホームページにも記載があるので,日本語が読める人はこちらを参照しましょう。

電話や面談での簡単な相談はインフォメーションセンター等へ

入管のホームページではわかりにくい場合や外国語での対応をしてほしい人は入国管理局が運営する「インフォメーションセンター」や「ワンストップセンター」,そして2020年から始まった「FRESC」(外国人在留支援センター)を利用しましょう。

インフォメーションセンターでは電話相談,窓口相談,メール相談ができます。

ワンストップセンターでは電話または窓口での相談ができます。

特にワンストップセンターは,インフォメーションセンタ―に比べて電話がつながりやすいので,インフォメーションセンターで電話が繋がらない場合はワンストップセンターへかけることをお勧めします。

インフォメーションセンター等の利用の注意点

インフォメーションセンターやワンストップセンターのスタッフは原則として入国管理局の正規の職員ではなく,民間業者に委託されてそこで採用された語学に堪能なアルバイトスタッフが中心です。

基本的な必要書類や簡単な相談であればこちらに電話をすることをお勧めしますが,専門家ではないため難しい相談や事例が少ないイレギュラーな相談については間違った回答をされることも多々あるので,注意をしましょう。

FRESC(外国人在留支援センター)について

FRESC (フレスク)は2020年7月に東京都新宿区の四ツ谷駅前に開設された相談窓口です。

電話やメールでの相談には対応しておらず,事前に数日前に予約することが必要ですが,来所しての相談やビデオ通話を利用したオンライン相談に正規の入国審査官が相談対応し,さらには多言語の通訳を用意してもらえることが大きな特徴です。

インフォーメーションセンターやワンストップセンターなどと異なり,対応するのは民間の下請け団体のスタッフやアルバイトではなく,正規の入管の職員なので,間違った回答をされる可能性は低いと思われます。

無料の相談をしたい場合に筆者がオススメする一番の窓口はこのFRESCですが,まだスタートして期間が経っておらず,実態については筆者も詳しく把握していません。

著者のもとに相談に来る前にFRESCに相談した人からも「あまり親身に回答してもらえなかった」,「相談してもはっきりとした具体的な回答はしてもらえなかった」などの声も聞こえるので,あまり過度な期待はせずに参考としたほうよいでしょう。

審査の進捗状況を確認したい場合

すでに申請したものの進捗状況を確認したい場合は「申請をした入国管理局(出張所)」の「各審査部門」へ確認するしかありません。

東京入管であれば,「日本人の配偶者等」や「永住者」であれば永住審査部門,「技術・人文知識・国際業務」であれば就労審査第二部門と窓口が別れています。

入国管理局の連絡先は下記のリンクから,「各地方入国管理局」をクリックし,担当部署を確認してください。

審査の進捗状況の確認は電話でもできますが,各審査部門は特に電話が繋がらないことが多いので,何度も電話をすることが必要になります。

場合によっては申請者自身がパスポートと在留カード,申請番号がわかる紙を持って直接入国管理局の担当部署へ確認をするのが確実なこともあります。

審査の進捗確認を急がなくてもいい場合

入管が公表する審査にかかる時間,すなわち「標準処理期間」によると,

  • 在留資格認定証明書交付申請では1か月から3か月,
  • 在留資格変更許可申請では2週間から1か月,
  • 在留期間更新許可申請では2週間から1か月,
  • 永住許可申請では4ヶ月,

と,それぞれの審査にかかる時間は異なります。

上記の一般的な標準処理期間内であれば審査結果が出ていなくても基本的に慌てる必要はなく,入管に審査状況を確認しても,単に「審査中です。」とだけ言われて終わりです。

また,永住許可申請については標準処理期間が4か月とされていますが,実際には従前から6ヶ月程かかるのが通常でした。
本記事執筆当初の2019年6月時点では申請件数が多いのか,慎重に審査をするようにしているためか,結果が出るまで10ヶ月以上かかることも多くあります。(2022年11月時点でも許可された案件で6ヶ月かかっています。特殊な事例ですが,不許可になった案件で1年かかったものもあります。)

ただし,全ての審査が遅れているわけではなく,また,異常に時間がかかっている場合でも必ずしも不許可・不交付決定というわけではありません。
当事務所でも5ヶ月経って何事もなかったかのように許可通知が届くことがある一方で通常通りの審査期間で結果が出ていることもあります。

入管の窓口でもかなりの申請者がクレームをつけている光景が見られますが,審査官の多くは審査遅滞の原因について「申請件数が増えているから」と回答することが多いです。
しかし,2019年4月の「出入国在留管理庁」への組織変更,新しい在留資格「特定技能」創設という大きな変更に伴う内部人員配置や処理手順の変更が追いついていないことは十分ありえますが,まだ「特定技能」制度での申請者は多くないため,2019年になって突発的に申請件数が増えているような事象は確認できません。

さらに,入管はオリンピックような大きなイベントの前後で極端なことをする傾向があるため,2020年の東京オリンピック・パラリンピックに備えての審査の慎重化・厳格化なども影響しているのかと思われます。

そのため,早くても2020年の夏のオリンピックが終わるまで,さらに特定技能制度が本格的に動き始めるまではこの傾向が続くものと思われます。

審査の進捗確認を急いだほうがいい場合

在留期間更新許可申請や在留資格変更許可申請をした人の場合,在留期限日が過ぎる前に申請していれば,原則として本来の在留期限日から2か月を過ぎるまでは審査期間中でも日本に合法的に在留できます。

この2か月の期間を「在留期間の特例」,「特例期間」と言います。

但し,例え審査中でもこの2か月の「特例期間」を経過するとその人はオーバーステイになってしまいます。

入管も基本的には特例期間中に審査結果を出し,入管へ来るように促してくれますが,特例期間を注意しなくてはいけない義務は原則として「申請者本人」にあります。

たまに郵便事故や入管内部でのミスにより審査が終わっているのにハガキや封筒が来なかったりすることがあるので,「在留期限日が経過」し,かつ「特例期間の満了」も近づいている人はすぐに入管の担当部署へ電話をするか,直接入管へ行って確認をすることをお勧めします。

なお,著者の経験では入管のミスで特例期間を経過したことは現時点では見聞きしたことはありません。しかし,著者が申請した案件で電話で入管に進捗状況を確認したところ,すでに審査終了通知を郵送しており,郵便事故により一週間遅れて審査終了のハガキが事務所に届いたことがありました。なお,このような場合は審査終了のハガキはなくても結果の受取ができます。

難しい質問や入管には聞きにくいことを質問したい

難しい相談や個別の事案に関する質問したい場合

インフォメーションセンター等では基本的に一般的な質問には回答してくれますが,難しい相談,複雑な相談には対応してくれません。

入管には質問しにくいような質問,例えばオーバーステイの人で正規の在留資格を得る在留特別許可について知りたい人,配偶者と離婚を考えているが離婚後も在留資格を変更して在留できる可能性があるかなど,といったことを相談したい場合は専門家に相談されることをお勧めします。

ビザの手続きをやる専門家は行政書士と弁護士がおり,それぞれの専門家団体でも無料相談の窓口を設けています。

但し,いずれも通常の無料相談窓口では実際に相談に対応する人は全く入管手続きがわからないことが多く,外国人相談専門の窓口であっても申請実務の経験の少ない先生だったりすることが多くあります。

当事務所でできること

難しい案件,込み入った事情を抱えている場合は入管手続きを専門としている当事務所にぜひお気軽にご相談ください。

ご相談者様のご都合に合わせて電話での相談,インターネットを通じてのビデオ会議,メールでの相談,実際にお会いしてのご面談に対応いたします。

相談は1時間5,500円(税込)となります。

ご相談をご希望の方はお気軽にまずはお電話,またはメールにてお問い合わせください。

執筆者

特定行政書士、張国際法務行政書士事務所代表
1979年(昭和54年)生、東京都渋谷区出身。10代後半は南米のアルゼンチンに単身在住。
帰国後は在住外国人を支援するNPO団体にて通訳・翻訳コーディネーター&スペイン語通訳として勤務。
ビザに限らず広く外国人に関わる相談をライフワークとしています。
詳細なプロフィールはこちらをご参照ください。

お気軽にご相談ください!

簡単なご相談・費用のお見積りは無料です。些細なことでも分からない事、ご不明な点があれば、お気軽にメール又はお電話にてお問い合わせください。

メール:

下記のお問い合わせフォームよりお問い合わせください。

電 話:

Tel.03-6273-8219
不在時は担当行政書士 張 正翼 080-7026-9030 までおかけください。

面 談:

面談でのご相談は有償(1時間/5,500円)にて承っております。

当事務所・会議室

面談による相談をご希望のお客様は当事務所(中野)、相談用会議室(東新宿・池袋・浅草橋等)にお越しください。(相談料のみ)

出張相談

お客さまご指定の場所、ご自宅、勤務先、駅前喫茶店・貸会議室等への出張相談も承ります。(相談料(1時間/5,500円)+出張料(往復交通費実費+当事務所から移動30分単位ごとに500円)がかかります)

テレビ会議

通信環境がある方で遠隔地にお住まいの方にはスマホやパソコンを通じてのテレビ会議にも対応します。(相談料(1時間/5,500円)のみ)

ご面談は予約制となっております。詳細は上記メール、又はお電話にてお問合せください。

※お急ぎの場合は有料の面談による相談(1時間/5,500円)、またはメールによる相談(1往復/5,500円)をご利用ください。

【免責事項】
本サイト掲載の記事の内容については誤りがないよう細心の注意を払っておりますが、本サイト掲載の記事に基づきご自身でなされた行為およびその結果については当事務所では責任を負うことはできません。
適切な手続き・処理のためには、当事務所までご相談いただければ幸いです。


    お問い合わせフォーム

    ※「送信」ボタンを押した場合でも、画面に送信完了のメッセージが表示されない可能性があります。
    入力頂いたメールアドレスに自動返信メールが届いていれば受け付けられているため、画面を閉じてご返信までしばらくお待ち下さい。

    関連記事