eスポーツなどで活躍する外国人プロゲーマーと在留資格(ビザ)

eスポーツの選手が日本で活動するために

近年は日本でも賞金が出る対戦ゲームなどの大会で活躍するプロゲーマーなどによるeスポーツが認知されてきました。

外国籍の人が日本で報酬を得る活動をする以上は,他の外国人と同様に働くことが認められるビザ,在留資格が必要になります。

ここではeスポーツに参加する外国人選手やプロゲーマーの在留資格について解説します。

プロゲーマーに認められる在留資格

eスポーツは日本においては近年になって認知されたスポーツですが,アメリカや韓国,中国などに比べると日本ではまだまだ認知不足です。

しかし,日本の在留資格制度においては,従前からある「興行」という在留資格に該当するため,適切な申請手続きをすれば日本でプロゲーマーとして活動することが可能です。

この興行の特徴としては,海外の歌手やアイドル等の観客の前で歌やダンスを披露するエンターテイナーとしての活動,広告モデル,映画監督,カメラマンなど大勢の観客の前での活動を目的としない芸能活動,そして,プロ野球,Jリーグ,大相撲などの歌やダンス以外で観客の前で技能を披露するプロスポーツ選手としての活動が対象となります。

このうち,eスポーツの選手については,プロスポーツ選手と同じ枠組みで審査がされることになります。

「興行」ビザの申請が不要なケース

例えば,日本滞在中に大会などに参加するが,滞在中の活動に対して報酬やその他の対価が支払われない場合は在留資格「興行」の申請は不要で,外国にある日本大使館・領事館でより簡便な手続きである「」のための査証申請を行えば足ります。

さらに,アメリカや韓国など日本との査証免除の取り決めをしている国の人であればこの大使館・領事館での手続きも不要で,飛行機チケットを買うだけで来日ができます。

ただし,査証免除制度で来日できると思い,あとでトラブルになることも想定されるため,慎重な判断が必要です。

プロゲーマーのビザの申請方法

海外にいるプロゲーマーを日本に呼ぶための申請は日本にある入国管理局にて行います。

しかし,申請人,すなわち在留資格が必要な外国人選手は海外にいることが多いため,日本にいる大会主催者,芸能事務所などに所属するならその事務所などが代理人となって申請を行うことになります。(当事務所は代理人との契約により入国管理局への申請が可能です。)

ここでは「在留資格認定証明書交付申請」という手続きを行います。

申請先は雇用・招へい元の会社がある地域を管轄する地方入国管理局になります。

なお,レアケースだと思われますが,外国人プロゲーマーがすでに日本に滞在している場合,日本の学校で学ぶための「留学」ビザを持つ留学生,就労ビザを持つ親に扶養されるための「家族滞在」を持つ人,普段は会社勤めなどをしている「技術・人文知識・国際業務」などの就労ビザを持つ人であれば「資格外活動許可申請」を経てその許可の範疇で活動ができます。

また,すでに一定年数日本で暮らして「永住者」の資格を持つ人,日本人や永住者と結婚している人やそれらの子として生まれた「日本人の配偶者等」,「定住者」等のビザを持つ人は就労制限がないため,特段の手続きは不要でプロゲーマーとして活動できます。

申請にかかる日数

在留資格認定証明書交付申請の審査にかかる日数は,「1か月から3か月」と公表されています。

ただし,あくまで上記の日数は標準処理期間なので,それよりも早く審査が終了することもあれば,それ以上かかることもあります。

入国管理局は2017年から,各在留資格や手続きごとに実際にかかった具体的な平均日数が公表してくれるようになりましたが,これによると在留資格「興行」については申請が受け付けられてから許可されるまでの平均日数は約22日となっています。

当事務所では海外で実績のある有名アーティストの申請ですが,同じく在留資格「興行」の申請において最短だと更に早い審査日数で交付をいただいたこともあります。

ただし,入国管理局は受け付けられた順番に審査を進めるのが原則であり,当然,こちらが希望する審査日数でお願いすればその通りに出してくれるものではありません。

審査においては申請者の実績,日本側の招へい元の実績も重視され,その他に様々な事情が考慮されます。
それに対して,申請する側もスムーズに審査が進むように許可要件を満たしていることの説明書,それらを裏付ける立証資料を添付して申請することは当然です。

本当は賞金や報酬が出るのに出ないと偽って来日するリスク

既存の芸能人やスポーツ選手などについて,本来は日本国内での活動により報酬が発生するため「興行」の申請が必要なのに,日本での滞在目的をどこからも「報酬が生じない活動」や「」などと偽って来日するケースも多く聞きます。

そのようなケースにおいては,飛行機に乗って日本の空港まで来たのに,入国審査官による上陸審査の段階で入国拒否をされる恐れがあります。

特に,アメリカや韓国といった国は日本との間でお互いの国民がビザなしで訪問できる査証免除制度の対象国となっていますが,他の国の人が来日するのに日本大使館での申請を経ずに来日できてしまうため,空港での上陸審査時にストップがかけられ,そのまま乗ってきた飛行機で元にいた国に戻されるリスクがあります。

そうなってしまうと再度,適切な在留資格を申請をして来日することになりますが,eスポーツの選手であればその間に大会の日が到来して出場に間に合わないこともありえます。

滞在中の在留管理について

外国人プロゲーマーが短期的に行われる大会に参加する場合は3か月以下の在留期間が決定され,パスポートに在留資格を有することを示すシールが貼られ,日本滞在中はパスポートの携帯が義務付けられます。

一方,3月を超える期間,日本に滞在して活動を行うプロゲーマーについては,6月や1年以上の在留期間が決定され,空港において「在留カード」が交付され,パスポートに代わりこの在留カードの携帯が義務付けられます。

また,在留中は契約をする機関,招へい機関についても,更新手続きを怠ってオーバーステイになったり,本来の活動で認められた就労活動(プロゲーマーとしての活動)以外の就労活動などをしないように監督するように求められます。

eスポーツのプロチーム自体がまだ発足して間もなく,外国人プロゲーマーの在留カードを取り上げるという誤った対応が問題になったりしています。

記事だけを見るとチーム自体の問題もあるように思えますが,在留カードは招へい元・所属元に対して交付されるわけではなく,あくまで外国人本人に対して交付されるものです。

また,「在留カードは会社のもの」という考えをする人もいますが,在留カードやパスポートは外国人本人に対して交付された重要な身分証明書であり,自己で管理するのが大原則です。

在留期間の間に一時帰国や海外旅行に行く場合も本人が外国に持っていき,日本への再入国後に引き続き在留カードの携帯を行います。
一時帰国ではなく,完全に帰国する場合は空港にて入国審査官に返納をすることになり,会社が預かって返すことはありません。

例外的に行政書士などに「ビザ更新」などの申請を代行してもらう場合,入国管理局に在留カードとパスポートを預かる必要があります。
ただし,その場合でも,まともな行政書士であれば,あくまで外国人申請者本人と行政書士の間の合意により申請代行,在留カードをあずかります。

路上において職務質問を受けた場合に在留カードが不携帯だと逮捕されることもあるので,その際に「預かり証」などを交付します。

当事務所でできること

当事務所にご依頼をいただければ,在留手続きの必要性の判断,申請が必要な場合の書類の作成,申請の代行,その後の在留管理まで一括して手続きをさせていただきます。

ご依頼は選手ご本人,所属するチームや大会運営元からのご相談でも承ります。

大規模大会などで申請者が複数いる場合や同じチームの所属する人の同時申請については割引もあります。

お電話での初回ご相談,お見積りは無料ですのでお気軽にお問合せ下さい。

執筆者

特定行政書士、張国際法務行政書士事務所代表
1979年(昭和54年)生、東京都渋谷区出身。10代後半は南米のアルゼンチンに単身在住。
帰国後は在住外国人を支援するNPO団体にて通訳・翻訳コーディネーター&スペイン語通訳として勤務。
ビザに限らず広く外国人に関わる相談をライフワークとしています。
詳細なプロフィールはこちらをご参照ください。

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